尿検査での異常|西葛西うすい内科クリニック|西葛西・葛西の内科|土曜日診療

〒134-0088 東京都江戸川区西葛西7-10-16
03-3688-3678

土曜日も
9:00~17:00まで
診療しています

ヘッダー画像

尿検査での異常

尿検査での異常|西葛西うすい内科クリニック|西葛西・葛西の内科|土曜日診療

検尿の目的

尿検査での異常

健康診断や人間ドックでは、必ず尿検査を行います。これは、尿の中に含まれてはいけない成分がまじっていないか調べることで、隠れた病気を発見するためおこなうものです。尿検査は、血液検査などとは違って非侵襲的に簡単に採取でき、得られる情報も多い検査です。また検尿は簡単で安価な検査ですが、とても大切な検査です。

尿検査でわかること

尿検査では、以下の項目について調べます。これらの項目から、腎臓病や糖尿病などの内科疾患、膀胱・尿管・尿道などの病気の可能性を推測することが可能です。

尿蛋白

尿蛋白は尿に含まれるタンパク質です。何らかの原因で本来はろ過されずに体に残らなければならないたんぱく質が尿に混じって排出されてしまう状態のことをいいます。
健康な人の尿にも微量の蛋白は含まれていますが、150mg/日以上になると臨床的に蛋白尿と診断しています。
健康診断などで蛋白尿陽性と診断された場合には、それが一時的で病的意義のない良性の蛋白尿か病的な蛋白尿かを見極めなければなりません。
良性の蛋白尿には、起立性蛋白尿や運動後・発熱時の蛋白尿があります。病的な蛋白尿には、ミオグロビン尿、糸球体性蛋白尿、尿細管性蛋白尿、尿路系疾患に伴う蛋白尿などがあります。
良性・病的蛋白尿の判断には、採尿時の状況(運動後、発熱時、月経時など)に注意する必要があります。そのような身体的要因を除くために、別の日に再検査をします。また、起立性蛋白尿の診断には、早朝起床時の尿と来院時の尿を比べることにより判断します。また、再検査をするときには、尿の試験紙法だけでなく、尿蛋白量と尿クレアチニン濃度を定量し、尿蛋白/クレアチニン比を求めることにより、より正確な蛋白尿を把握することができます。

尿潜血

尿に血液が漏れ出ている状態のことを指します。尿を作る腎臓や尿の通り道(腎盂、尿管、膀胱、尿道など)に異常があると潜血が見られます。また、激しい運動の後や外傷、婦人科系からの出血で指摘されることもあります。
尿潜血で陽性反応が出た場合、糸球体腎炎のように腎臓の糸球体由来の出血と、尿路結石や膀胱がんのように尿の通り道である腎孟、尿管、膀胱、尿道由来の出血に大きく分けることができます。前者は主に腎臓内科、後者は泌尿器科が専門としています。血尿に加えて、尿に蛋白も混じっている場合は糸球体腎炎が疑われ、腎生検という精密検査が必要になることがあります。また尿の通り道からの出血が疑われる場合は、尿の中に悪性細胞(がん細胞)が混じっていないか調べる必要があります。血尿が見つかった場合には、症状がないからと放っておかず、早めに病院を受診することが重要です。

尿糖

尿糖とは、尿中に含まれる糖分のことです。正常時には尿中に糖分はほぼ含まれていませんが、血糖値が上昇したときや、腎臓が糖分を排出しやすくなっているときなどに尿糖が出ることがあります。尿糖検査は簡単に行えるため、糖尿病の簡易的スクリーニング検査の1つとして活用されています。

尿沈渣

尿沈渣は尿を遠心分離して尿中の固形成分を集めたものです。含まれる成分で様々な腎臓の病気が分かります。尿沈渣は全ての方が対象ではなく、尿蛋白や尿潜血で陽性になった時に行われる検査です。尿が腎臓でつくられ尿路や膀胱を通過して排出されている間の剥がれ落ちたり混入したものを調べる検査で、腎臓や尿路系の病気の種類や部位を推測することが可能です。
主な尿沈渣の成分は、細胞、円柱、結晶、細菌です。細胞には赤血球、白血球、尿細管上皮、卵円形脂肪体、尿路上皮、扁平上皮があります。赤血球あるいは白血球が400倍視野で5個以上みられる場合は尿路系の出血、炎症(特に感染が多い)を疑います。扁平上皮細胞は正常でもみられます。円柱は尿細管内容物が尿細管腔を鋳型として固まったものです。硝子円柱は健常な方でもみられます。赤血球を多く含む赤血球円柱は活動性の腎炎に伴うことが多く、白血球円柱は糸球体や尿細管の炎症に伴ってみられます。脂肪円柱は内部に脂肪粒を多数有する卵円形脂肪体を含む円柱で、卵円形脂肪体とともに蛋白尿の多い場合にみられます。結晶には様々な成分がありますが、シュウ酸カルシウム結晶など健常な方でもみられるものも多くあります。

尿検査を受ける際の注意点

食事や飲み物は自由にとってかまいません。ビタミン剤、ビタミンが入っている風邪薬、ドリンク剤などは、とらないように気をつけてください。尿の成分に影響が出て、結果が判定しにくかったり、まちがった判定になったりします。また検査前の激しい運動も尿にタンパクが出ることもあるため、控えるようにしましょう。

尿検査で異常を指摘されたら、当院にご相談ください

多くの場合、慢性腎臓病では自覚症状は透析の直前まで出にくいため、尿検査での早期発見、早期予防が大切です。検尿自体は非常に簡単な検査ですが、とても重要な検査です。
一度腎機能が低下すると元の状態に戻ることは難しいとされています。日常生活の中で尿の異常を感じている、健康診断の中での尿検査の異常を指摘された等、お困りのことがあれば早期にご相談ください。

PAGETOP